なずなちゃん「ゆきだるま」
もうすぐ、クリスマス・・
お店のクリスマスコーナーには
クリスマスツリーやリースやオーナメント、
サンタさんなどの置物が
所狭しと並んでいます。
「あ、ゆきだるまさんだ・・」
高さ15センチくらいのゆきだるま置物が
売れ残りのように、隅の方にポツンと置いてありました。
「ねぇ、おかあさん、これ欲しい・・」
「うーん?(え、1000円もする!)
あ、でもねぇ、ほら見て、
お鼻の所、ちょっとだけ欠けてるよ。」
「・・・」
「ね、だから、やめておこ?」
「・・・」
おかあさんとなずなちゃんは売り場を後にしました。
☆☆☆
翌朝、朝ごはんの時・・
なずなちゃんがこんなことを言い出しました。
「あのね、おかあさん、夢に
昨日お店にいたゆきだるまさんが出てきたよ。」
「へぇ・・」
「ゆきだるまさん、こうやって(と自分の鼻を両手で押さえて)
『痛いよ~痛いよ~』って泣いてた・・」
「(ホントかなぁ・・)
・・今日、またお店に行って、
あのゆきだるまさん買ってこようか?」
「うん!」
なずなちゃんとおかあさんはゆきだるまを買ってくると
少しだけ欠けている鼻の部分に紙粘土をつけて
絵の具で色を塗って、治してあげました。
「これでゆきだるまさん、もう泣かないね!」
「そうね・・良かったね・・。
(別に要らなかったけど、まぁいいか・・)」
☆☆☆
ずいぶん前描いたの。水彩です。