レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

数字のてがみ

「数字のてがみ」


昔ある村では三年続けて
米が不作になりました。


それでも年貢は納めねばなりません。


「なんとか今年だけは年貢を勘弁して
もらえないものか。さもないと
食べるものも無く、死人が出てしまうだろう」


困り果てた村人たちは
村一番の知恵ものの男に
役人への手紙を書いてもらうことにしました。


村人たちに頼まれて男は役人へ
手紙を書きました。


手紙を開いた役人は
首をひねりました。
手紙には一から十までの数字しか
書かれていなかったからです。


役人は手紙を書いた男を呼び出して
手紙に何と書いてあるか尋ねました


男は役人から手紙を渡されると


「それではこれから手紙を読み上げます。


一、ひとつお願い申し上げます
二、にがにがしくも
三、三年つづけて米とれず
四、忍んでも
五、ご年貢納められません
六、ろくろくたくわえもない百姓どもを
七、難儀なことと思われましょう
八、腹立ちもございましょうが
九、くれぐれも
十、重々お願い申し上げます」


すっかり感心した役人は
その年の年貢を免除してやったという事です。


おわり