鬼のなまえ その二
鬼のなまえ その二
「おい大工、いったい何を考えているんだ」
と水から首だけ出したままで鬼が聞きました。
大工が目を白黒させていると
鬼は「ここに橋をかけたいんだろう」
大工が「そうなんです。
でもとてもかけられそうにありません」
と答えると
鬼が「おれが橋をかけてやろう」と言います。
大工がよろこんで「お願いします」と言うと
鬼は
「でもそのかわりお前の目玉をもらおうか」と
言い出しました。
大工が困って「目玉だけは勘弁してください」と言うと
鬼は「じゃあこうしよう。もし俺の名前を当てることが
出来たら目玉を取るのは勘弁してやる」
大工はどうしても橋をかけたかったので
とうとう鬼の言うことを承知してしまいました。
つづく
うーん、困った・・。
愛嬌がある鬼。