レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

「イチゴ摘み」

「イチゴ摘み」


昔あるところに母親と幼い姉妹が暮らしていました。
母親は姉娘ばかり可愛がり、
姉娘と一緒に妹娘をいじめていました。


ある寒い冬の日、姉娘が母親に
「イチゴが食べたい」と言い出しました。


母親は妹娘に、弁当を作ってやるから
イチゴを探してくるようにと言いつけました。


こんな冬の最中に
イチゴが見つかるはずはありませんが、
妹娘は言われた通り、籠と弁当を持って
出かけていきました。


雪の降る中をあちらこちらイチゴを探しまわり、
疲れきってどこかで休みたいと思った時
目の前に小さな山小屋が現れました。


妹娘は小屋の戸を叩き
出てきたおじいさんに「少しの間休ませてもらえないか」と
頼みました。
おじいさんは快く妹娘を中に入れ
火にあたらせてやりました。


そのうち昼時になり
妹娘は弁当を開きました。
中には稗で作った小さな握り飯が一つ入ったきりです。


おじいさんはそれを見て
「その握り飯を少しわけてもらえんか」と
娘に言いました。


娘はおなかがすいていましたが、
「中に入れてもらったお礼に
全部おじいさんにあげましょう」と
握り飯をおじいさんに渡しました。


おじいさんはうまそうに握り飯を食べると
妹娘に「小屋の裏に行ってみるといい。
探しているものが見つかるだろう。」と言いました。


妹娘が小屋の裏に回ると
白い雪の中においしそうな真っ赤なイチゴが
沢山なっていました。


妹娘は喜んでイチゴを摘んで籠に入れると
家に帰りました。


(つづく)