猫のくるみちゃん
くるみちゃんはお年頃。
秋になってお洋服をすてきに着こなしたくて
少しの間おやつをがまんすることに
しました。
それで遊びに来ていたふたごのうさぎ、
リリとルルにこう頼みました。
「棚にあるお菓子を
どこかわたしのわからないところに隠してほしいの」
「わかった」
「まかせて」
くるみちゃんが目をつぶっている間、
リリとルルは家中ごそごそして
お菓子を隠しました。
くるみちゃんは時々とってもおやつが
食べたくなりましたが、
リリとルルは上手に隠したようで
くるみちゃんはおやつを
見つけられませんでした。
☆
二週間、くるみちゃんはおやつをがまんして
少しからだがすっきりしました。
心もからだも軽くなった気分です。
「少しだけおやつ食べようかな・・」
くるみちゃんは
リリとルルに言いました
「おやつを出してきてくれない?
みんなで食べましょう」
リリとルルはくるみちゃんを見ると
にっこりして言いました。
「おやつはもう絶対取り出せないところにあるのよ」
「?」
「あたしたちのおなかの中に入れたもの!」
「・・・」
心なしかリリとルルのほっぺたは前よりぷっくりしてるような・・
でもおかげでくるみちゃんはリバウンドの心配はありませんね!