昔話
おはようございます。
昔話の続きです。
☆☆☆
男は13番目の部屋の前まで来たとき
女性のあの言葉を思い出しました。
「13番目の部屋は見てはいけない」
しかし男は部屋の中を見てみたいという
誘惑に勝てず
戸をそっと開けて
中を覗き込みました。
すると部屋の中は広い野原が広がっていて
一本の梅の木が立っており
枝でうぐいすが鳴いていました。
(なんだ、なんということもない・・)
そう思った瞬間、うぐいすは鳴くのを止め
枝から飛び去りました。
そして強い風が男に吹き付けたかと思うと
野原も屋敷も消え失せ
男は暗い森にひとり立っていました。
おわり
☆☆☆
なんかあっけない終わり方ですが、
「見るなの座敷」という昔話です。