民話 姥捨て山3
男はお触れの事を知って
母親から聞いた問題の答えを持って
お城に赴き
殿様に答えを披露しました。
「玉の片方の穴のまわりに蜂蜜を塗り
もう片方の穴から糸を結んだ蟻を入れます。
そうすれば蟻が蜂蜜を目指して
穴まで行くので
糸を通すことが出来ます」
★★★
この答えで国は隣国から攻め込まれずにすみました。
殿様が答えを持ってきた男に
「褒美は何が良いか」と尋ねると
男は
母親を山から連れ帰ったいきさつと
問題の答えを考えたのが母親であることを明かし
「この先もずっと母親と暮らすことを
許していただきたい」と殿様に頼みました。
殿様はこれまでの自分の考えを改め
姥捨てのお触れも取り下げることにしたのでした。