レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

「ぼうたろう」(3)

「ぼうたろう」(3)


妻が奥の部屋に入って
しばらくすると
赤ん坊の鳴き声が聞こえました。


それで旦那さんは「無事に生まれた」と
安心したのですが、
それから3日が経っても、
部屋から妻が出てくる気配がありません。


だんなさんはだんだん
「もしや妻か子供が病気になったのではないか」と
心配になってきました。
それで我慢できず奥の部屋にそっと近づき、
戸を細く開けて中をのぞいてみたのです。


すると
薄暗い部屋の真ん中にいたのは
人間ではなく大蛇だったのです。
赤ん坊は大蛇のとぐろの中で眠っているようでした。


だんなさんは息も出来ないほど驚きましたが
そっと戸を閉めて部屋から離れました。
そして部屋をのぞいてしまったことを
ひどく後悔しました。


「部屋をのぞいてしまったことは
黙っていよう。
そしてこれまで通り夫婦として暮らそう」と
旦那さんは思いました。


赤ん坊が生まれて7日たって
やっと妻は赤ん坊を抱いて部屋から出てきました。


そして旦那さんに
「あれほどお願いしたのに
あなたは部屋をのぞいて、
私の本当の姿を見てしまいました。
もう一緒に暮らすことはできません。
もといた山の中の沼に帰ります」と告げました。


だんなさんは
「お前が人間ではなくても少しもかまわない。
それに赤ん坊をどうして育てればいいのか
自分にはわからない。
せめて子供が四つか五つになるまで
ここにいてくれないか」と
頼みました。


すると妻はいきなり
自分の左の眼の玉をくり抜くと
「坊が泣いたり、ぐずったりしたら、
この目玉をなめさせてやってください」と言って
大蛇に姿を変えると家を出て
山の奥に入って行きました。


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リーコ 思い出のアルバム


避妊手術から帰って来た日。
疲れたのかずっと寝ていたリーコ。