たまみ的心
それはおっちゃんが夜勤の日の事やった・・
おばちゃんは夜勤前のおっちゃんの晩飯と
持って行く弁当を作っとった。
晩飯と弁当を一緒に作るのが
おばちゃんの流儀や(おばちゃんは色んな流儀を持っとる)。
その日も彩り豊かな弁当と
パラパラの絶品チャーハンを
おばちゃんは完成させた・・
晩飯を食いに台所にやって来たおっちゃんは、
おばちゃんに対して厳かにこう言うた・・
「弁当要らん・・」
おばちゃんは一言「あ、そう。」言うて答えたな・・
普通やったら喧嘩になるところや。
「弁当要らん」ていつでも言う機会はあったはずやからな・・
この20年でおばちゃんは色々なことを学んだんや。
その結果が
「言ってもどうせ無駄。」
「要らん弁当作ったからって、それが何?
どうでもいいじゃん。」や。
「どうせ無駄」と
「どうでもいいじゃん。(どうでもええやん、とも言うな)」。
この二つの言葉はおばちゃんの生活信条になった。
それでおばちゃんは随分楽になった・・
そして自由になったんや・・
皆おばちゃんの自由な魂に祝福を送ってな・・
どうでも良くない可愛いリーコ。