レモンタルトの夢

イラスト、写真、お話しなどを載せています。時々根尾くん♪

「パイナップルの彼方」 山本文緒

23歳の鈴木深文(すずきみふみ)は
信用金庫に勤めるOL。


マンションで気ままにひとり暮らしする深文は
優しい恋人がいても、結婚なんて真っ平御免と
考えています。
せっかく手に入れた自由な時間とお金を奪われたくない・・。


そんな深文ですが、
副業のイラスト描きに使う文房具を
事務所から持ち出していたことを
同僚の女の子に見つかってしまいます。


自分もイラストを描くというその同僚から
雑誌の編集者を紹介して欲しいと言われ
紹介するも
同僚の絵はプロとして
通用するレベルではありませんでした。


深水を逆恨みした同僚は
深水の備品持ち出しを上司に告げ口します。


深水への
周囲の目が厳しくなったところに
何者かが金庫のお金が
不正に引き出していることが
発覚し、犯人探しが始まります。


人事部勤務の深水に
そんな不正が出来るわけがないのに、
監査部に徹底的に調査され
さすがの深文も落ち込みます。


プロポーズしてくれている恋人と
結婚すれば仕事を辞められる・・。
でも深文にはその決心が
どうしてもできません。


そのうち、横領の犯人がわかり、
深水への疑いは晴れますが、
ストレスで
円形脱毛症と過呼吸症候群を発症した深文は
信用金庫を辞め、実家に戻ります。


何もせずぼんやりと過ごす深文は
毎日のようにかかってくる
恋人からの電話にも出ようとしません。
そんなある日、
深文のもとを
一人の男性が訪ねてきます。
それは深文の短大時代の友人、なつ美の夫で、
「妻が子供を置いて、ハワイへ行ってしまった。
旅費を出すので、妻に家に帰るよう
説得しにハワイに行ってもらえないか」
と深水に頼みます。


ハワイには深文となつ美のもう一人の友人、月子が暮らしていました。


月子は語学学校に通うためにハワイに渡り、
結局パイナップル工場で働くようになっていたのです。


深文はなつ美と月子に会いに、ハワイへと旅立つ決心をします。


が・・・。


☆☆☆