「私」が次に紹介された仕事は
民家の塀などに貼られる役場のポスターの
貼り替えの仕事。

役場からポスターの制作、
貼り替えを請け負っている事務所に常駐しているのは
盛永さんという３０代くらいの男性が一人だけ。
グラフィックデザイナーだという。

決められた地域の民家を一軒一軒まわり
住民と面会し、
もともと貼ってあったポスターを
新しいポスターに貼り替える了承を得、
ついでに住民の生活状況を聞き出す。
できれば新規に貼らせてもらえる家も開拓する。
それが「私」の今回の仕事内容でした。

「私」は仕事を進めるうちに
奇妙なことに気が付きます。
民家の役場のポスターの隣に必ず「さびしくない」と書かれた
ポスターが貼られているのです。

住民たちに話を聞いたところ、
役場のポスターを貼ると
若い男女がやってきて「このポスターも貼って欲しい」と
執拗に迫るのだそうです。
そして住民に「寂しい時は私たちの集会に来てください」と
勧誘すると。

実際、勧誘に乗って集会に通いはじめた住民も
出始め、
家族がのめり込みのを恐れる住民もいました。

何かきな臭いものを感じた「私」は、
「さびしくない」というポスターをはがして
役場のポスターと貼り替えるべく奔走します。

つづきまーす♪