レモンタルトの夢

イラスト、写真、お話しなどを載せています。時々根尾くん♪

秋色 平岩弓枝 下巻(おわり)

奈津美は晴れて良衛と結婚できると
浮かれていましたが、


自分の使用人である真田という男に
首を絞められて殺されてしまいます。


真田は奈津美の娘の世紀に昔から好意を抱いており、
奈津美は世紀との結婚を餌に
真田をいいように使っていました。
新しく出来る旅館でも
いいポストにつけてやると
口約束をしていました


しかし


「あんたは世紀とは結婚できないわよ。
今野に認知されて
世紀はどこに出しても恥ずかしくない娘になったの。
どんな立派な家の男とでも結婚できるんだから
あんたなんかと・・」


真田は犯行後、飛び降り自殺しました。


ひっそりと執り行われた奈津美の通夜、告別式に
今野は顔を出しませんでした。




数か月後、新八郎は今野良衛の近況を知ります。
良衛は愛人と隠し子、そして殺人事件のことを
マスコミに騒ぎ立てられ、
その上、脳血栓を起こし、病院に入院していました。


新八郎が病院に見舞うと
菊子が良衛の看病をしていました。
菊子は離婚を取りやめ、
良衛と奈津美が建てていた旅館も人に譲ったと
新八郎に話します。


「今野がこうなって、はじめて夫婦の情愛がわいたような
気がします。
哀れみかもしれませんが、蔑みじゃないだけ
いいと思っています。」


社会復帰が難しい夫に付き添いながら
菊子は以前よりも若く生き生きしていると
新八郎は感じるのでした。



新八郎は伊豆にいる世紀を訪ねます。
新八郎は自分が教師と生徒という関係に
拘り過ぎていたことに気が付きました。


「また振られるかもしれないが君にプロポーズするよ」


「私は先生を嫌いになったことはありません。
ただ大事なものを失うのが怖かったのです・・」


新八郎は
祖母から旅館を受け継ぎ
大きな責任を負った世紀を一生支えていこうと
決心したのでした。


おわり



☆☆☆


話をまとめるのが下手で
長くなり、分かりにくい部分もあったかと思います。
ご容赦ください。