秋色 平岩弓枝 (上巻)
東京の女子大講師の椿井新八郎はシドニーで
年上の美貌の人妻、今野菊子と知り合います。
二人は帰国後、連絡を取り何度か会うことに
なります。
菊子は32歳、
夫は20歳以上年上の有名建築家、今野良衛といいました。
菊子は年上の夫に尽くす形の夫婦生活を送っており、
年下の新八郎に自分でも気づかないうちに
惹かれていきます。
新八郎の生徒に
寺田世紀(せき)という女子大生がおり、
世紀は母親とシドニーを旅行中
新八郎と菊子を見かけていました。
京都の新八郎の実家の菓子店に
世紀が祖母に頼まれて菓子を買いに行ったおり、
行きがかり上、新八郎の祖母を看病することになります。
新八郎と世紀は教師と生徒という間柄から
ぐっと接近します。
世紀は新八郎に意外なことを打ち明けます。
今野菊子の夫の今野良衛と自分の母親は
30年来の愛人関係にあり、
自分は今野良衛の娘であると。
そして菊子はそのことを知りませんでした。
☆☆☆
下巻はこれから読みます。