カエルのお嫁さん
三人兄弟のいいなずけが
機織りの腕くらべをしました。
一番上手に織ることができたのは
末息子のいいなずけでした。
犬のしつけも
末息子のいいなずけが
一番上手にできました。
母親は末息子といいなずけに
家を譲ることにしました。
でも末息子のいいなずけは
人間ではなくカエルだったのです。
上の兄たちは
「お前はカエルと結婚するのか」と
弟をあざけりました。
でも母親は「こんないい娘さんにきてもらえて
うれしいかぎりですよ」と言いました。
カエルのいいなずけはぽろぽろ涙を流しました。
その途端、カエルのいいなずけは
美しい人間の娘に変わりました。
末息子と娘は結婚し
母親と三人で
末永く仲良く幸せに暮らしました。
(イタリアの民話を基にして書きました)