猿とお地蔵さん 二
エッサ、ホイサ、
エッサ、ホイサ…
しばらくすると
橋のない川にきました。
「みんな、大事なお地蔵さまを
濡らしてはなんねぇぞ」
エッサ、ホイサ、
おさるのしりはぬらしても
じぞうさんのしりはぬらしちゃならん
エッサ、ホイサ、
エッサ、ホイサ…
猿たちが歌うおかしな歌に
おじいさんは吹き出しそうになりましたが
ぐっと我慢しました。
やがて山のうえのお堂に着くと
猿たちはおじいさんを置いて
その前にどこからか持ってきた金の小判を何枚かお供えしました。
猿たちがいなくなると
おじいさんは小判を持って家に帰りました。
続く