人魚姫 その二
(人間とは一体どんなものなのかしら)
日に日に王子への想いを募らせる人魚姫は
お祖母さんに人間の事を尋ねてみました。
お祖母さんはこう答えました。
「人間は300年生きる私たちのように
長くは生きられないけど、
その代わりに魂というものを持っていて
それは永遠の生き続けるのだそうですよ」
人魚姫は自分も人間になりたい、
そして王子に会いたいと思いました。
それで海の魔女のところに出向き
自分を人間にして欲しいと
頼みました。
魔女は人魚姫の美しい声と引き換えに
小さなガラスの小瓶を
人魚姫に渡すと言いました。
「これを飲めば、
人間のような脚を持つことが出来る。
でも歩くたびにナイフで抉られるような痛みがあるはずだ。
そして王子の愛が得られなければ
おまえは海の泡と消えるだろう。
それでもよいなら飲むがいい」
魔女の言葉にも人魚姫の気持ちは変わりませんでした。
コペンハーゲンの「人魚姫の像」