嘘
作家の佐藤愛子さんのお孫さんの桃子ちゃんは
ショートカットでいつもジーンズのせいか
男の子に間違えられるのがしょちゅうだったそうです。
ある日デパートの顧客係りのNさんに会った時も
「ぼく」「ぼく」と呼びかけられ、
いつものことと、桃子ちゃんは
訂正せずにいました。
一年後、またデパートに出掛けた時、
桃子ちゃんはワンピースを着ていたので
Nさんに会ったら、女の子だとわかってしまう、
ウソツキと思われてしまうと心配します。
「おばあちゃん、Nさんに私はふたごのもうひとりの
方だと言ってよ」
あれこれ悩んで、嘘はつけないと
結局会ったらすぐに謝ることにしました。
でも会ったNさんは去年、桃子ちゃんに会ったことなど
忘れているようで、ホッとする桃子ちゃん。
「・・孫も何年か後には平気で嘘をつくようになるのだろう。
生きるためには嘘も必要と思うようになり、
やがての嘘の無い人生は無味乾燥だなどと
言うようになるだろう。
そう思いつつ握る孫の手は
いかにも小さいのであった。」
「嘘」(「我が孫育て」佐藤愛子より)
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たとえば、言えずに黙っているというのも
嘘になるのかな?
社交辞令のお世辞も嘘を言ってるのと
同じなのかな・・?
鳥の「うそ」
綺麗な鳥ですね~。
名前の由来は口笛を意味する古語「うそ」から来ているそうです。
江戸時代には「弾琴鳥」や「うそひめ」と呼ばれた。(ウィキより)