レモンタルトの夢

イラスト、写真、お話しなどを載せています。時々根尾くん♪

「夢のように日は過ぎて」田辺聖子

30過ぎの独身OL、タヨリの元に
一年前に別れた元カレというか男トモダチの前田健三(マエケン)から
「会って欲しい」と手紙が届いていました。


マエケンは「ドケチ」な上デリカシーのない男で、
「30過ぎのおばはんは嫁はんにせん、
別の女と見合いする」と言うので、
二人の関係は切れていたのでした。


そんなマエケンですが、
どこか憎めないところがあり、
二人は久し振りに会って、
タヨリはせがまれるままホテルに行きます。


ことが終わった後、
マエケンは来月結婚すると言い出します。
相手は25歳の美人、大企業勤務のお嬢さん・・。


「そんないいことがあるのに
どうしてガツガツ私を呼び出したりするの。」


「向うはお嬢さんや、ホテル行こ、なんて言われへんやないけ。」


(私を小娘の代用品にした落とし前、
つけてもらおうやないの)
タヨリは仇を討ってやると決心します。


タヨリは女友達のネットワークを利用して
マエケンの婚約者の耳にマエケンに関する悪い噂を
届けます。
そのせいかどうかマエケンの縁談は破談になります。


それからすぐマエケンの元婚約者は
別の男と結婚、
しかも妊娠していてもう目立つほどのお腹だったといいます。
マエケンと婚約する前から、
その男と付き合っていたのでした。


☆☆☆
タヨリは夏の夜、
ディスコで出会った若い大学生とデートしています。
(夢のように日は過ぎて・・なんて人生のフレーズにしてもいいなぁ)
うっとりと考えるタヨリに
隣の男の子がにっこりと微笑みかけるのでした。