壮介が社長になり、
以前から計画のあったミャンマーの会社との取引も上手くいき
経営は順調にまわっていました。

そんなある日、
壮介が妻の千草と娘の道子と共に
千草のいとこのデザイナー、トシのマンションに遊びに行くと、
そこにあの久里が訪ねてきます。
久里はトシの恋人だったのです。
ふたりはその偶然に驚きつつも
互いに初対面のふりをするのでした。

壮介が社長に就任して一年経った頃、
大変なことが起こります。
取引先のミャンマーの会社が倒産、
納入したソフトの代金、三億円が回収不可能になってしまったのです。
三億の損害は壮介の会社の規模では致命的でした。
会社は倒産、
結局会社の負債は代表取締役の壮介が被ることに。
壮介の個人財産は一億三千万円ありましたが
返済でたったの一千万円になってしまったのでした。（あらー）

そのことを妻の千草に話すと
千草は翌朝家を出て行ってしまいました。
「私はあなたが社長になるのは反対していた。
結果がこれなのね。」

千草は美容師の資格を持っており、
独立して自分の店を開いたばかりでしたが、
自宅と店は千草の名義だったので
返済に取られることはありませんでした。