小さなお話
なずなちゃんと猫のすずは
窓から青い空に浮かぶ雲を眺めています。
雲はいろんなものに形を変えます。
お魚、ぞうさん、キャンディ、お母さんの顔・・。
気がつくとなずなちゃんとすずは
雲の上に乗っていました。
雲はわたあめみたいにふわふわしていて
でもその上でぴょんぴょん飛んだりはねたりできました。
そして雲の端っこはキラキラ光っていました。
しばらくなずなちゃんとすずは
雲の上で遊んでいましたが
急に雨が降ってきました。
「あ、わたあめの雲がとけちゃう・・」
そう思った時、なずなちゃんは
お母さんの声で目を覚ましました。
「そろそろ夕ご飯食べるよ」
窓の外は薄暗くなっていて
静かな静かな雨の音が聞こえました。