小さな手紙 〜レモンタルトの夢〜

イラスト、昔ばなし、愛犬の写真など

猿とお地蔵さん 三

さて、その話を聞いた隣の欲張りのおじいさんとおばあさん、

自分たちも猿たちから金の小判を

せしめてやろうと思いました。


隣のおじいさんはおばあさんに

おむすびを作らせて

それを持って山に入りました。


おむすびの包みを木の枝にかけて

しばらく待っていると

猿たちがやって来て

おむすびを食べ始めました。


「おや、このおむすびは

この前みたいに美味しくないなぁ」


おむすびを食べ終えると

猿たちは隣のおじいさんのところに

やって来ました。


隣のおじいさんは話に聞いた通り

じっとしていて

猿たちは

「あれ、お地蔵さんが

お堂から出てらっしゃった」

「お地蔵さんをお堂に戻そう」


猿たちは隣のおじいさんを担いで

歩き出しました。


エッサ、ホイサ、

エッサ、ホイサ…


そしてまた川まで来ると


エッサ、ホイサ、

おさるのしりはぬらしても

じぞうさんのしりはぬらしちゃならん

エッサ、ホイサ、

エッサ、ホイサ…


隣のおじいさんは

猿たちの歌を聞いて思わず

吹き出してしまいました。


「ぶはははは、

なんておかしな歌じゃわい」


「あ、こいつは人間だ」

「お地蔵さんのふりをするとは

悪いやつだ」

「みんなでこらしめよう」


猿たちは隣のおじいさんの顔を

ひっかいたり

体をけったりしました。


隣のおじいさんはずぶ濡れになり

顔中猿の引っかき傷だらけになって

家に帰りましたとさ。


終わり



「おやつのにおいがするよ〜」