金庫破りの天才的な腕を持つビリー・バレンタインは
保釈中に田舎町エルモアのある銀行を
下見に訪れました。

彼はそこで銀行主の娘アナベルと出会い、
お互い恋に落ちます。

彼女と結婚したいと望んだビリーは
ラルフ・スペンサーと名を変え
エルモアの街で靴屋を開業、
成功をおさめます。

ラルフ（ビリー）とアナベルは順調に交際を続け
ラルフはアナベルの父親にも気に入られ
ついにアナベルと結婚することになりました。
もちろん誰もラルフが金庫破りをしていたことなど
知りませんでした。

結婚式が近づいたある日
アナベルの父親の銀行の新しい金庫室の
お披露目会がありました。
アナベルの家族をはじめ大勢の人たちが
集まりましたが、
ラルフは
その中にベンという刑事の姿を認めました。

保釈中に犯した何件かの犯罪のため
ラルフを捕まえようとやってきていたのです。

そんな中アナベルの幼い姪が
誤って金庫の中に閉じ込められてしまいます。

誰も金庫の開け方を知らず、
設計者を呼ぶには時間がかかり過ぎる・・。

ラルフは昔の仲間に譲るつもりで
昔の道具箱を持ってきていました。

ラルフは
鮮やかな手つきで金庫を開け
子供は無事助け出されました。

人々が喜びに沸く中
ラルフは刑事に近づき両腕を差し出します。

「スペンサーさん、何か思い違いされているようですな・・」

刑事はそう言うと静かに銀行を去っていきました。