小さな手紙 〜レモンタルトの夢〜

イラスト、昔ばなし、愛犬の写真など

灰坊たろう その四



灰坊たろう その四


祭りに集まっていた人々は
馬に乗って現れた灰坊たろうを見て
「あの立派な若者はどこの屋敷の息子だろうか?」と
囁き合いましたが
夕日長者の家の風呂焚きをとは
誰も気がつきませんでした。


さて、祭りが終わってから
夕日長者の家の一人娘が
ご飯もろくろく食べず
毎日部屋に閉じこもるようになって
しまいました。


旦那さんが心配して医者を呼ぶと
医者は
「身体はどこも悪くありません。」と言います。
旦那さんが娘を問い質すと
娘は
「祭りの日に言葉を交わした若者が忘れられない」
と打ち明けました。


旦那さんは村中の若者を集めて
娘と会わせることにしました。