おだんごころころ その六 写真差し替え、追加あり
おだんごころころ その六
「大変だ、大変だ。もう夜が明ける」
鬼たちはあわててその場から逃げ出しました。
ところがその中の一番小さい鬼が
いろりのかぎに鼻をひっかけて
逃げ損なってしまいました。
「おおい、待ってくれ、待ってくれ、
かぎに鼻をひっかけた」と
小さい鬼は大声で叫びました。
その様子を見た隣のおじいさんは
おかしくて思わず
「あはははは」と大声で笑ってしまったのです。
「おや、人間の声がしたぞ」
鬼たちがみな戻ってきて
お地蔵さんの頭の上の隣のおじいさんを
見つけ出すと
さんざんな目に合わせました。
隣のおじいさんは何とか命だけはひろって
家に帰ったということです。
おわり
「ゆうやけ こやけ」
中村雨紅 作詞
草川 信 作曲
ゆうやけ こやけで ひがくれて・・
散歩を待つリーコ