レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

おだんごころころ

おだんごころころ その一


昔、あるところに
おじいさんとおばあさんが住んでいました。


春のお彼岸におばあさんはおだんごを
沢山こしらえました。


そのうちのひとつがお皿から転げ落ちて
そのままころころと転がって行きました。


おじいさんはあわてておだんごのあとを
追いかけましたが、
おだんごはまるで生きているように
勝手にどこまでも転がって行きます。


「だんごや、だんご、どこまで転ぶ」


おじいさんがそう聞くと


おだんごは
「お地蔵さんの穴まで転ぶ」と答えて
地面の穴の中へ転がり込みました。


おじいさんも穴の中にもぐりこんでみると
中は広くて、
そこに石のお地蔵さんが立っていました。


お地蔵さんの前でやっと止まったおだんごを
おじいさんは拾い上げると
「何とも不思議なだんごだわい」と
手にとってよく見てみました。


けれど少しも変わったところのない
ふつうのおだんごでした。


おじいさんはおだんごを半分に割って、
土のついているほうを自分で食べて
きれいなほうをお地蔵さんにお供えしました。


そしてお地蔵さんにおじぎをして
帰ろうすると
「おじいさん、おじいさん」と
お地蔵さんに呼びかけられました。


つづく


結構長くなりそうです。


本の挿絵。
お帽子が素敵・・。

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昨日の夕空