牛方と山姥
牛方が牛の背に干鱈を積んで
山道を歩いていた時のこと。
夕方あたりが薄暗くなった頃
牛方の後ろから
「干鱈をひとつ食わせろ〜」と
気味の悪い声がしました。
「これは山姥の声だな」と思った牛方は振り向かず干鱈をひとつ後ろに
放り投げました。
牛方は山姥が恐ろしかったけれど
大事な牛を置いて
逃げるわけにはいきません。
我慢して歩いていると、
また後ろから「干鱈を食わせろ〜」と
声がします。
それで牛方はまた後ろに干鱈を投げ、
それが何度も続き
とうとう干鱈は無くなってしまいました。
続く
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似たポーズ
ミュシャ
ドニ