レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

おてんとうさん、かねのつな

今朝の朝顔


今5時半頃です。
遠くから雷鳴が聞こえます。


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「おてんとうさん、かねのつな」(長いです)



昔あるところに、お母さんと二人の幼い兄弟と
まだ小さな赤ん坊が
肩を寄せ合うようにして暮らしていました。


お母さんは毎日庄屋さんのお手伝いに出かけ、
兄は弟たちの世話をしながら留守番をしていました。


ある日なかなかお母さんは家に帰ってきませんでした。
お母さんは帰り道で山姥に食べられてしまったのです。


日がとっぷり暮れた頃
トントンと戸をたたく音がして
「おっかさんだよ、入れておくれ」と声がしました。


「おっかさんはそんな変な声じゃないよ」と
兄が答えると、お母さんに化けた山姥は
声の良くなる木の実を食べて
もう一度「おっかさんだよ、入れておくれ」と
言いました。


兄が少しだけ戸を開けると
山姥をそこから手を差し入れました。
兄は「おっかさんの手はもっとすべすべしているよ」と
言いました。
山姥は山芋をすって手に塗りつけました。


その手を見て兄は戸を開けて
お母さんに化けた山姥を家に入れてしまいました。


山姥はまっすぐに赤ん坊が寝ている部屋に入って行って
なかなか出てきませんでした。


兄が「おっかさん、おなかがすいたよ」と
奥の部屋に呼びかけると
細く開いた戸の隙間から赤ん坊の指が
二本投げて寄こされました。


「奥の部屋にいるのはおっかさんじゃなくて
山姥だ」
兄は弟を連れてそっと家から出ると、
走りだしました。


兄弟が逃げ出したことに気づいて
山姥はすごい速さで追ってきます。


兄弟は村はずれの原っぱに来ると
持ってきた鉈で幹に切れ目を入れ
高い柿の木に登りました。
夜の闇は兄弟の姿を山姥から隠してくれました。


そのうち朝になり、
兄弟を見つけた山姥は
「どうやってこの木に登った」と
聞きます。
兄は「幹に油を塗ると上手く登れる」と
答えました。
山姥が幹に油を塗って登ろうとすると
すべって上手く登れません。


その様子を見た弟が
「鉈で切れ目を入れると上手く登れる」と
言ってしまいました。
山姥は鉈で幹に切れ目を入れ
兄弟のいるところまで
どんどん木を登ってきます。


もう少しで山姥につかまるというところで
兄が「おてんとうさん、金の綱を下げてください」と叫びました。
すると天から金の綱がするする降りてきて
兄弟がその綱につかまると
綱は天にのぼっていきました。


山姥も同じように
「おてんとうさん、金の綱を下げてください」と
叫ぶと、今度は腐った草の綱が降りてきました。
山姥はその綱につかまり、
天にのぼるかと思ったら綱は途中で切れてしまい、
山姥は原っぱに落ちて死んでしまいました。


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最後まで読んでくださってありがとうございました。