かみなり 四
きよが4歳になった年、
幕府から
「日本人と南蛮人の間に生まれた混血児は
全員日本から出国させ
マカオに送るように」という
厳命が下されました。
きよの名がそこに含まれていると知った来助は
「きよは私の、本当の孫娘でございます」と必死で訴えましたが
事情を知る来助の上役にも
どうにもなりませんでした。
来助は家中の書画骨董を売り払い、
きよに持たせる金を作りました。
「まだこんなに幼いというのに…」
来助はきよの寝顔を見て
涙を流すのでした。
きよが4歳になった年、
幕府から
「日本人と南蛮人の間に生まれた混血児は
全員日本から出国させ
マカオに送るように」という
厳命が下されました。
きよの名がそこに含まれていると知った来助は
「きよは私の、本当の孫娘でございます」と必死で訴えましたが
事情を知る来助の上役にも
どうにもなりませんでした。
来助は家中の書画骨董を売り払い、
きよに持たせる金を作りました。
「まだこんなに幼いというのに…」
来助はきよの寝顔を見て
涙を流すのでした。