小豆とぎ (日本昔話)
昔ある村のお寺のお堂に
「小豆とぎ」というお化けが出るという
噂がありました。
村には肝っ玉の大きさが自慢の
兵六という若者が住んでおりました。
ある夜、兵六と村の何人かの若者が
肝試しと称してその「小豆とぎ」の出るお寺に
出かけました。
若者たちが本堂に上がると
「シャキシャキシャキ、
小豆とごうか、それとも人取って食おうか」と
気味の悪い声がどこからか聞こえて
きました。
ビックリ仰天した若者たちは
一目散にお堂から逃げ出しましたが、
兵六ひとり平気な顔でお堂に残りました。
どんなに脅してもまるで動じない兵六に
「小豆とぎ」は牛ほどの大きさの
ぼた餅を投げつけてきました。
つづく
はじめて描いた猫耳さん。