ねずみの伊勢参り その三

それから一行は無事に
お伊勢さんに到着しました。


ねずみ達は神様に向かって
一心にお願いしました。
「どうかあの大きな石を
畑からどけてください」


すると神様の声が聞こえてきました。


「お前たちの願いはよくわかった。
でもわたしにしてやれることは
なにもない。
村に帰りなさい。」


ねずみ達はガッカリして
村への帰途につきました。


帰りもまたあの大きな川を渡らなければ
なりません。


川に着くと雨の後で
流れは前よりも早くなっています。
その上大きな青大将まで出てきて
ねずみ達を狙っています。


「さぁ、また皆で協力して
川を渡るぞ
“どんぶら入って、尻尾にかぶつき、チューチューチュー”」


チュー作の号令でねずみ達は
互いのしっぽをくわえて
一列になって泳ぎ、
川を無事に渡りきりました。


旅から戻ってから
チュー作は思いました。


「あの大きな川も皆で渡ることができた。
大きな石も皆で力を合わせれば
どけることができるかもしれない」


それから村中のねずみ達は
皆で知恵を出し合い
力を合わせて
畑に転がっていた大きな石をどかすことが
出来たのでした。


おわり


カレンダーを見て描いた猫(水彩)
2016年11月