鼻ききまごべえ その四


「鼻ききまごべえ」 その四


それでまごべえは
天狗たちに見つからないよう息をひそめました。


そのうちに天狗たちがこんな話をはじめました。


「鼻ききまごべえが殿さまの病を治すよう
城に呼ばれているそうな」


「いやいや、まごべえが城に行ったところで
どうにもならん。
城の西の天井にはおろち(大蛇)がおって
悪気をはいておるし、
北の根太(床を支える横木)にはガマがおって
邪気をはいておる。
おろちとガマを捕まえて川に流さねば
殿さまの病は治るまいて」


そう話し合って
天狗たちはばたばたと飛び去って行きました。


(これはいいことを聞いた)


まごべえは翌日早速お城に出向き、
殿さまと家来たちの前で
フンフンと鼻を鳴らすとこう言いました。


「城の西の天井におろちがおり、
北の根太にガマがおります。
おろちとガマを捕まえて
川に流せばお殿さまの病は
必ずや治りましょう」


家来たちが天井と根太を探すと
まごべえの言った通り
おろちとガマがおりました。
そしてそれを川に流すと
殿さまの病はすぐっと治りました。


まごべえは殿さまから
沢山の褒美をもらって
家に帰りました。


おわり