レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

絵姿嫁さま その四

「絵姿嫁さま」 その四


やがて年の暮れになり、
若者は門松を背負ってお城の大きな門の前に
立ちました。


そして「門松はいらんかね、立派な門松は
いらんかね」と
大きな売り声をあげました。


その声はお城の中にまで聞こえ
嫁さまはニッコリと顔をほころばせました。


それを見た殿さまはびっくりしました。
嫁さまはお城に来てから
一度もそんな風に笑ったことが
なかったからです。


殿さまは家来に言いつけて
若者を城の中に呼び入れました。


殿さまと嫁さまの前に来た若者は
今度はおどけた調子で
「門松はいらんかね、立派な
門松はいらんかね」
と言いました。


嫁さまは鈴の鳴るような可愛らしい声で
コロコロ笑います。


殿さまは自分でも嫁さまを笑わせてみたくて
若者の着物と自分の着物を交換しました。


殿さまは門松売りの着物を着て
門松を背負うと
「門松はいらんかね、立派な
門松はいらんかね」と
若者を真似て売り声をあげました。


嫁さまは楽しそうにコロコロ笑います。


嬉しくなった殿さまは調子に乗って
売り声をあげながら城の門を出て
町の方に行ってしまいました。


すると嫁さまは家来に
「門松売りは帰られました」と
門を閉めさせてしまったのです。


ハッと気がついた殿さまが
お城に戻ってどんなに門を叩いても
「自分が殿さまだ」と言っても
門松売りの姿では誰も信じてくれませんでした。


若者はそのままお城の殿さまになり
嫁さまと末長く幸せに暮らしました。


おわり


☆★☆


今年はサンタさん、来てくれなかった・・
一年いい子にしてたつもりなんだけど・・。

あ、もしかして、
小池さんのオヤツをこっそり食べたこと
見られちゃったのかしら!
もう、サンタさんたら、
それくらい見逃してくれてもいいのにね~。