レモンタルトの夢

水彩画と色鉛筆イラストのブログです。

おだんごころころ

おだんごころころ その一


昔、あるところに
おじいさんとおばあさんが住んでいました。


春のお彼岸におばあさんはおだんごを
沢山こしらえました。


そのうちのひとつがお皿から転げ落ちて
そのままころころと転がって行きました。


おじいさんはあわてておだんごのあとを
追いかけましたが、
おだんごはまるで生きているように
勝手にどこまでも転がって行きます。


「だんごや、だんご、どこまで転ぶ」


おじいさんがそう聞くと


おだんごは
「お地蔵さんの穴まで転ぶ」と答えて
地面の穴の中へ転がり込みました。


おじいさんも穴の中にもぐりこんでみると
中は広くて、
そこに石のお地蔵さんが立っていました。


お地蔵さんの前でやっと止まったおだんごを
おじいさんは拾い上げると
「何とも不思議なだんごだわい」と
手にとってよく見てみました。


けれど少しも変わったところのない
ふつうのおだんごでした。


おじいさんはおだんごを半分に割って、
土のついているほうを自分で食べて
きれいなほうをお地蔵さんにお供えしました。


そしてお地蔵さんにおじぎをして
帰ろうすると
「おじいさん、おじいさん」と
お地蔵さんに呼びかけられました。


つづく


結構長くなりそうです。


本の挿絵。
お帽子が素敵・・。

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昨日の夕空




峠のきつね その二

峠のきつね その二


それから、きへいさんは
かなだらいに水をいっぱいくんできて
「さあ、これでお顔をお洗いください。
さっぱりいたしますよ」と
きつねの前に置きました。


「これはありがたい」


そう言ってきつねは顔を洗うつもりで
かなだらいの水をのぞきました。


すると毛の生えた自分の顔と
とんがった耳が水にうつっているでは
ありませんか。


きつねは自分が化けそこなったことに気がついて
びっくりしてしまいました。
そして
大慌てで茶店を飛び出し
裏の林の中へ逃げて行ってしまいました。


きへいさんはお腹をかかえて笑いながら
その様子を見ていました。


翌日のこと
きへいさんは焚き木を採りに裏の林に行きました。


焚き木をたばねて背中にしょって
歩いていると
「きへいさん、きへいさん」と
誰かが呼ぶ声がします。


立ち止まってまわりを見まわしましたが
誰もいません。


それで歩き出すとまた声がします。
「きへいさん、きへいさん」


きへいさんは立ち止まりました。
するとこんな声が聞こえました。
「きへいさん、昨日はおもしろかったなぁ」


昨日茶店に来たいたずらきつねの声です。


きへいさんはくすくす笑うと
「あぁ、本当におもしろかったなぁ」
と答えました。


それきりきつねの声はしなくなり、
きへいさんは家に帰りました。


おわり


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本の挿絵


あれ、きつねの顔が・・。


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今朝の朝顔


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いつも見てくださって、ありがとうございます(*^_^*)
今珍しく(?)忙しくて
イラストも描けなくて、みなさんのブログにも
あまり遊びに行けません(><)ごめんなさい。
昔話はなんとか毎日書きたいと思ってます。
(イラストのブログのはずなのですが。ホントは。
でも昔話大好きなので・・)







「峠のきつね」その一

「峠のきつね」その一


昔、みまさかの国のある山の峠に
一軒の茶店がありました。


店の主人はきへいさんという人でした。


ある日、はかまに刀を二本さした
立派な身なりのさむらいが
店に入ってきました。


「いらっしゃいませ。おつかれさまでございます」


そういってきへいさんがさむらいの見てみると
さむらいの顔は毛がはえてとんがっており
頭には大きな三角の耳がつんと突っ立っていました。


(ははぁ、いたずらきつねめ。
あれでうまく化けたつもりでいるんだな。
ひとつからかってやるとするか)


きへいさんはそう思って
「さぁ、どうぞどうぞおかけになって
ゆっくり休んでいってください」と
きつねのさむらいに丁寧に言いました。


つづく


得意げです。