「おんがくかぼちゃ」(その一)
コメントいただいてまだお返事できていない分は
今日の夜させていただきます。
いつもありがとうございます(*^_^*)
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「おんがくかぼちゃ」(その一)
ちっぽけな畑をたった一枚しかもっていないお百姓さんが
おりました。
お百姓さんは貧乏で、その年は畑にまくタネも
ありませんでした。
そこでお百姓さんは「粟でもまいてみるか」と
隣の家に粟のタネを借りにいきました。
隣の家はそのあたりでは評判の
金持ちでしたが、たいそう意地悪な人でした。
金持ちは粟のタネを火にかけて
ピチピチいってから
そのタネを貧乏なお百姓さんに貸しました。
お百姓さんはそんなこととは知らず
たいへんよろこんで借りた粟を畑にまきました。
でも火にかけた粟のタネから
芽が出るわけはありません。
お百姓さんは「どうして芽が出ないんだろう」と
不思議に思いましたが、
それでも毎日一生懸命に水をやり
手入れをしました。
そのうちにどうしたことか、
かぼちゃの芽が畑にひとつだけ
ぽつんと出てきたのです。
お百姓さんがその芽を大事に育てていると
かぼちゃのつるはぐんぐん伸び
畑一杯に広がりました。
やがて黄色い花が咲き
おおきなかぼちゃの実が
たったひとつだけなりました。
つづく
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涼しくなってからの方がよく咲いています。