続き
加代の言葉に打たれて、
嘉平とおてるは
お京を信吉のもとに嫁入りさせる決心をします。
そして加代と弟を引き取って
育てることにしたのです。
まだ自分達が
隠居するような年でもないと
気がついたのでした。
「何年かしたら
二人目の娘の花嫁姿を見られますね」
そう言うおてるに
嘉平は
「子供達の親が戻ってきたら
困ったことになるかもしれない」と
心配します。
おてるはこう答えたのでした。
「この子達の若い叔父さんは
たった一人で子供達を守っていく覚悟をしていたのです。
私達には年の功もあります。
実の親になったつもりで
守っていきましょう」
終わり