はまぐりひめこ　その二

その晩から、娘は部屋にあった古い機織りで
布を織りはじめました。

そして娘は三日三晩布を織り続け、
一枚の上等な布が出来上がりました。

それは観音様のお姿が描き出されている
たいそう美しいものでした。

娘は若者とお祖母さんに言いました。

「わたしは観音様の使いでやってきました。
この布は町に持って行けば
高い値段で売れるはずです。
それを元に商いをはじめてください。
わたしはこれで海に帰ります。」

娘は若者とお祖母さんとの
別れを惜しみつつ海に帰って行きました。

若者は娘に言われた通り
布を売ったお金で商売をはじめ
一生懸命に働きました。

商売は繁盛し
若者とお祖母さんはそれから幸せに
暮らしました。

おしまい。

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「不思議の国のアリス」表紙コレクション　その一

ディズニー絵本

イラストレーター　佐々木マキさん

イラストレーター　田村セツ子さん